言葉が出る前に通じ合う!ASL育児法

家族×子育て

「赤ちゃんが何を考えているのか分からない…」そんな風に感じたことはありませんか?私も初めての育児で、泣いてばかりのわが子を前にどうしてあげたらいいのか悩み続けました。言葉が話せない赤ちゃんと、どうすればもっとスムーズにコミュニケーションが取れるのか。その答えが「ASL育児法」でした。今回は、ASL育児の取り入れ方について、私自身の体験と共にわかりやすくご紹介します。

ASLってどんなもの?

英語の“手話”

ASLとは、簡単に説明すると英語の手話で、耳の聞こえない方やお話ができない方などが手の動きやジェスチャーで気持ちや欲求を伝えるコミュニケーション手段です。難しい表現が多いかもしれないと思いましたがやってみると赤ちゃんや小さい子でも使えるジェスチャーばかりでした。

私が最初に知ったのはベビーサインのことでした。同じ年の子を持つ友人が、子どもとジェスチャーで会話をしているのを見て「言葉の前に会話ができるなんて…すごい!」と思い、やるならベビーサインより実際に使えるASLを使いたいと思いASLを取り入れてみることにしました。

科学的にも実証されているその効果

実はベビーサインは、アメリカの研究者たちによって1980年代から研究されており、言語能力や情緒発達に良い影響を与えることが明らかになっています。赤ちゃん自身も「伝わった!」という達成感を感じることで、自信を持って表現しようとする意欲が育ちます。加えて、親の育児ストレス軽減にもつながるため、実際にベビーサインやASLを取り入れた家庭では、親子関係がより穏やかで密なものになることが多いと言われています。

実際にどうやって始めた?わが家のASL体験談

始めたタイミングと最初の一歩

わが家では、生後6ヶ月ごろからASLを始めました。離乳食を始めた頃です。いきなり複雑なサインを教えるのではなく、まずは「おっぱい」「もっと」「おしまい」の3つだけを使い始めました。食事や授乳のたびに、必ずその言葉と手の動きをセットにして見せるようにしたのです。

赤ちゃんはすぐには真似をしません。でも、繰り返していくうちに、ある日突然、こちらが見せたサインを真似しようとする姿が見られるようになります。初めて「もっと」のサインを返してくれた瞬間は、思わずもう一回やって!!とカメラを構えて動画を撮るくらい嬉しかったのを覚えています。

ASLを育児に自然に組み込むコツ

最初は意識的に使っていても、日常に取り入れていくうちに、だんだんと自然に習慣化されていきました。特別な教材やスクールに通う必要はなく、日々の生活の中で繰り返し同じ動きを見せてあげることが何よりも大切。気をつけたのは、必ず「言葉と動作」を一緒にすること。言葉だけでも、動作だけでもなく、「これが〇〇の意味なんだよ」と教えるつもりで根気よく続けました。新しいジェスチャーはすべてネット検索していました。

また、パートナーや祖父母など子育てをしてもらうみんなが一緒に取り組むようにしたのも、赤ちゃんにとって良い環境づくりになったように感じます。私の姉が「1歳の子どもと会話をできるのが信じられない‼私の子育ての時にもベビーサインみたいなのがあればよかったな~」と言っていました。

義母は「言葉を発するのが遅くなるのでは?」と心配をしていましたが、上の子も下の子も、そんな心配はなく幼稚園に行く前にはすらすらと2語、3語の文章も話していました(そのころにはボディーランゲージも必要なくなるので)。ベビーサインを子どもに教えていた私の友人の子どもも流ちょうに話しているし、ボディーランゲージが原因でお話が遅れるということはないと感じています。

誰でもできる!取り入れ方とおすすめサイン

まずはこの3つから始めてみよう

ASLは、数を増やすより「毎日使う言葉」に絞って使い始めるのがポイントです。
私が特におすすめしたいのは次の3つ:

  • おっぱい(ミルク):両手を胸の前で握るような動き。授乳前に必ず見せると、赤ちゃんも覚えやすくなります。
  • もっと:指先をそろえた両手を、胸の前でトントンと軽く合わせる動き。もっとほしいというときに使えます。
  • おしまい:両手の手のひらを自分の方に向けた状態から、手のひらを相手側にパッと返す動き。なくなった、終わりというときに使えます。

この3つだけでも、育児がかなりラクになる実感がありました。赤ちゃんの「わからない泣き」が格段に減り、こちらの余裕も増えます。

ステップアップは赤ちゃんの反応を見てから

慣れてきたら、「ねんね」「痛い」「お風呂」など、日常でよく使うサインを少しずつ増やしていきましょう。ただし、一気に覚えさせようとすると赤ちゃんも混乱してしまうため、あくまでも赤ちゃんのペースに合わせて。何より大切なのは、サインを通して「ママがわかってくれる」「気持ちが伝わった」と赤ちゃんが感じること。その信頼感が、言葉を話すようになるまでの土台になります。

【まとめ】

ASLは、特別な道具も、特別なスキルも必要ありません。言葉が出る前の赤ちゃんと、もっと心でつながりたい。そんなママの気持ちを支えてくれる、やさしくて力強い育児ツールです。わが家でも、ASLを取り入れてから、赤ちゃんの気持ちが分かるようになり、育児の楽しさが倍増しました。初めはうまくいかなくても大丈夫。毎日少しずつ、愛情をこめて続けていけば、必ず赤ちゃんが応えてくれます。伝わる喜び」「分かり合える楽しさ」を、ぜひあなたも体験してみてくださいね。

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