「父親って何者?」迷える夫に贈る子育ての答え

子育ての悩み

「子どもとの距離感、これで合ってるのかな……」ふとしたとき、あなたの夫がそんな不安を口にしたことはありませんか?父親としての役割に悩むお父さんは、実は少なくありません。子どもにとって尊敬できる存在でありたいけど、怖がられるのも違う気がする。かといって、あまりにフレンドリーになりすぎても締まりがない……。そんな“理想の父親像”に悩むパパに寄り添うことは、ママであるあなたにも大切な役割です。この記事では、筆者自身が夫と向き合い、親としてどう歩むかを話し合った実体験をもとに、父親としての在り方に悩むパパたちへのヒントをお届けします。

「威厳ある父」と「友達のような父」のはざまで

夫が口にした“父親ってなんだろう?”という問い

ある日、夫が、夕飯の後にぽつりと言いました。「最近自分が父親としてダメなんじゃないかって思うんだ」理由を聞くと、どうやら最近、子どもがあまり言うことを聞かないとのこと。「怒ればふてくされるし、優しくしてもナメられてる気がする。父親としてどっちの方向で行けばいいのかわかんなくなってきたんだよね」その言葉に、私はドキッとしました。確かに、子どもと過ごす時間が圧倒的に少なかった夫。だからこそ「父としてどうあるべきか」模索する姿は、とてもリアルで、切実なものでした。

「怖いだけの父親」は今の時代に必要なのか

私たちの親世代は、「父親=威厳ある存在」でした。逆らえない空気、家の中のルール、そして怒ると本気で怖い存在。けれど、今の子育てではそのスタイルが必ずしも正解とは限りません。現代の子どもたちは「話し合える親」「自分を受け止めてくれる大人」を求めています。では、父親がフレンドリーなだけでいいのでしょうか?「友達みたいな父親」は子どもに安心感を与えるかもしれませんが、いざというとき頼れない存在では本末転倒です。父親に必要なのは、威厳だけでも、フレンドリーさだけでもない。その「間」を探ることこそ、今を生きるパパに求められているのです。(難しい……)

我が家がたどりついた“理想の父親像”

役割を分けて考えることで心がラクに

夫と話し合った結果、我が家では「役割を意識して分けてみる」ことにしました。子どもとの信頼関係は、まず“母”である私が築いておく。そのうえで、父親はその信頼しているお母さんが信頼している人というように。たとえば「決断を下す」「家族の方向性を示す」といった場面で、しっかりと立ってもらう。これにより、子どもにとって父親は「なんでも話せる存在」でありながら、「家族を守る柱」としての頼もしさも感じられるようになります。あとは、私がパートナーを頼る場面を子どもたちに見せるということ。自然と子どもたちもパパを頼る場面が増えてきたように思います。

子どもが自然に頼ってくる父親とは

ある日、上の子が「どうして〇〇は〇〇なの?」と私ではなく夫に質問をしました。その姿を見て、私は胸がいっぱいになりました。以前は「頼りない存在」としてパパは何も知らないからと尊敬の姿勢を見せていなかった娘が、自分から夫に頼るようになっていたのです。夫は、無理に威厳を出すでもなく、友達のようにベタベタするでもなく、何かあれば子どもたちの問いに答えてくれる存在、また、一緒に楽しい時間を過ごす存在、という位置にいつのまにか立っていたのです。

子育て中のママができる「パパサポート」

否定ではなく“共有”のコミュニケーションを

夫が父親として悩んでいるとき、ママが「そうじゃないでしょ」と否定すると、ますます自信を失ってしまいます。大切なのは、まず「聞くこと」。「どうしたの?」「そう感じたんだね」と共感するだけで、夫はふっと肩の力を抜くことができます。そこから「私はこう思ったよ」「次はこうしてみたら?」と意見を伝えることで、喧嘩にならずに前向きな会話が生まれます。父親としての在り方を、夫婦で共有しながら育てていくことが、何より大切なのです。

子どもに“パパのすごさ”を伝えるひと工夫

子どもにとって、父親が「頼れる存在」であるためには、ママからの“パパ紹介”も効果的です。「パパってね、〇〇がすごいんだよ」「パパはママが尊敬している大好きな人だからね」など、日常の中でパパの魅力を自然に伝えてあげることで、子どもは父親に対して興味を持ち、信頼感も生まれてきます。我が家では、そういった小さなひとことが子どもに届き、夫の前で素直に甘えたり、頼ったりする姿が増えてきました。ママの後押しは、思っている以上に大きな力になります。

【まとめ】

威厳ある父親友達のような父親の間で揺れるパパたち。その悩みは決して間違っていません。むしろ、悩むこと自体が「いい父親になろうとしている証」です。子どもにとって理想的な父親像は、正解がひとつではありません。それぞれの家庭で、その子の性格や状況に応じたちょうどいい父親が育っていくもの。だからこそ、夫婦で向き合って、一緒に「父親像」を育てていくことが大切です。ママが少しだけ寄り添い、背中を押すだけで、パパはきっと、子どもの前で誇らしい存在になれるはずです。(子どもたちの前でパパの愚痴をこぼすのは控えめにね!)

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