登校しぶりの謎が解ける魔法の声かけ術

モンテッソーリ教育

はじめに

「またお腹が痛いって言ってる…」「どうしてうちの子だけ?」朝、子どもが学校に行きたがらないと、親として不安になりますよね。叱っていいのか、優しくしていいのか、どう対応したらいいのか分からず、気がつけば時間だけが過ぎていく…。実は「登校しぶり」は、どの家庭にも起こりうる身近な課題です。そして、子どもの“心の声”を丁寧に受け止めることが、解決の第一歩になります。この記事では、子どもが安心して一歩を踏み出せるような、親としての声かけのヒントをご紹介します。私自身の子育て経験をもとに、実際に効果のあった事例も交えながらお伝えしていきますね。

なぜ子どもは登校しぶりをするの?

「不安」や「緊張」が原因になっていることも

登校しぶりの原因はさまざまですが、よくあるのが環境の変化への戸惑いだそうです。人間は不安やストレスを感じると脳の”防衛反応”が働くのだそうです。

例えば、

  • クラス替えで仲のいい子と離れた
  • 担任の先生がちょっと怖い
  • 朝の支度が忙しくて、心が落ち着かない

など、大人から見ると些細に思えることでも、子どもにとっては大きな壁(ストレス)なのです。また、月曜日や長期休み明けに「行きたくない」と言いやすいのは、環境に再び適応しようとするプレッシャーがかかるからとも言われています。

子どもはまだ「気持ちの整理」が苦手

大人は「嫌なことがあっても行かなくちゃ」と気持ちを切り替えられますが、子どもはまだ気持ちの整理や自己対話をする器官の発達が未熟だそうです。そのため、学校に行くというただ一つの行動に、心と体がブレーキをかけてしまうことがあります。大切なのは、「登校しぶり=わがまま」ではなく、「行きたいけど、行けない」というSOSのサインとして受け止めることです

子どもに安心感を与える声かけとは?

「大丈夫だよ」より「そう思ったんだね」

子どもが「行きたくない」と言ったとき、つい言いたくなるのが「大丈夫!頑張って行こうね」という言葉。でも実はこれ、子どもの気持ちを置き去りにしてしまうことがあります。代わりにこう言ってみてください。

  • 「行きたくないって思ったんだね」
  • 「なんでそう思ったか、教えてくれてありがとう」

このような共感の言葉は、子どもに「気持ちを受け止めてもらえた」と感じさせ、心の安心感を育みます

小さな選択肢で「自分で決める」感覚を

「じゃあ今日は、玄関まで行ってみようか」「学校に行く時間、何時がいいと思う?」このように、子どもに小さな選択肢を与えることで、「やらされている」から「自分で決めた」に意識が変わります。これは子どもの自立心を育てるうえでとても大切なアプローチです。どんなに小さなことでも、「自分で決めた」という実感は、子どもにとって大きな自信になります

我が家で実践した登校しぶり対応

最初の「行かない」には「わかった」と即答

うちの娘が小学校入学すぐのとき、「学校、今日は行かない」と朝から言ってきたことがありました。正直、私も焦りました。でもそのとき、「どうして?」と詰めるのではなく、「わかった」と、全部受け止めました。私が受け止めた瞬間に安心したのか今にも泣きだしそうだった顔からホッとした表情に変わったことが忘れられません。

「休んでいいよ」より「どうしようか」

たまに「だるいなぁ」「おなかが痛いなぁ」と言ったときは「大丈夫?」「トイレにいく?」などと声をかけ「休んでいいよ」とは無理に促さず淡々としていたら、娘も自ら準備を始め、学校へ行く時間になると玄関へ。玄関でしぶっていたので「どうしようか?」と尋ねると「ママと行きたい」と言ったので、その日は学校へ一緒に行きました。それ以来、娘も話を聞いてもらえると安心したのか、学校へ行くことに前向きになりました。

担任の先生とのこまめな情報交換

さらに効果的だったのが、担任の先生と定期的にコミュニケーションをとることでした。学校をお休みしますと連絡をしたら担任の先生からすぐ連絡があり、登校しぶりのことを伝えると、先生から、「大事な時なので無理をせず、〇〇ちゃんの気持ちを尊重してあげてください」という回答があり、私自身もとてもホッとしました。学校へ行った日に先生から「〇〇ちゃんは学校でとても頑張っています。少し頑張りすぎて疲れているのかもしれません。」とお話があり、学校の子どもの様子を共有していただきました。もちろん、家庭での様子も連絡帳などに共有しております。そうすると、先生側も配慮やサポートをしやすくなりますし、家庭と学校が連携することで、子どもにとって安心できる環境が整います。何気ない一言でも、「見てくれている人がいる」という安心感につながるのです。

まとめ

登校しぶりは、決して特別なことではありません。それは子どもが自分の心と向き合っている大切な時間でもあります。親としてできることは、

  • 否定せず、共感の気持ちで受け止める
  • 小さな選択肢で「自分で決めた」を増やす
  • 話をきいてあげる

この3つを意識するだけで、子どもは驚くほど前向きに変わっていきます。もし今、登校しぶりで悩んでいたら、ぜひ今日から「言葉のかけ方」を少しだけ変えてみてください。あなたの声かけひとつで、子どもの世界はぐんと広がります。

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